水野 恵理Eri Mizuno
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テンペラと油彩を併用する混合技法※により、美しいマチエールで動物や植物をテーマにした不思議な作品を描いています。その独特な世界は、物の存在の神秘性、美しさ、または不気味さを表現し、多くのコレクターを魅了しています。
※混合技法とは
レオナルド・ダヴィンチやボッティチェルリなど、ルネサンス期に活躍した多くの画家達が主に使っていた技法で、「最後の晩餐」や「受胎告知」などダヴィンチの有名な作品のほとんどはこの技法で描かれています。顔料と卵の黄身と水を練って作ったテンペラ絵の具と顔料と油を練って作った油絵の具を併用して重ねる事により、複雑できめの細かい表現が可能になります。
油彩の持つ複雑な色彩の仕組みを最大限に引き出す為に考え出されたものが、混合技法です。現在も絵画芸術のルーツを辿り、古典絵画を学ぶ多くの画家達がこの技法で作品を制作しています。
水野作品に登場する動物や植物は、古くはフランドルやネーデルランドの画家達(ヒロエニスム・ボッシュ、ピーテル・ブリューゲルなど)の作品を思わせます。
形あるものを描きながら、その実、人間の心の世界や空想の世界を表現する手法は、フランドルの画家達からドイツ表現主義やシュルレアリスム、ベルギー象徴主義や世紀末の画家達、さらにウィーン幻想派などに受け継がれて行きました。水野恵理の幻想的な世界もその一脈といえるでしょう。
水野 恵理 プロフィール
神奈川県小田原市に生まれる
- 1961
- 神奈川県小田原市に生まれる 1983 女子美術大学芸術学部卒業
- 1984
- 光風会展 光風奨励賞受賞
- 1985~88
- 光風会展 女流画家協会展
- 1988~91
- ネオ・メディーバル展(ストライプハウス美術館/他)
- 1990
- JAPANISCHE PHANTASTEN展(ローランツホーフ画廊・ドイツ)
- 1991~96
- 個展(川上画廊・銀座)
- 1991~02
- 眼-Augen-展(青木画廊・銀座)
- 1993~99
- 犀の会(彩林堂画廊・銀座)
- 1998
- 絵本「しらゆきひめ」原画展(栃木グリムの館)
- 1999
- 「物語の表現」展(ギャラリーベルンアート・大阪) 以後隔年
- 1998,2000
- 個展(ギャラリーミリュウ・銀座)
- 2000
- ミニチュア・コレクション展(梅田画廊・大阪) 以後毎年
- 2001
- 鴻鵠の会(画廊シェーネ)
個展(池袋東武) - 2002
- アジア絵本原画ビエンナーレ 優秀賞受賞
- 2003
- 「少年少女・動物たち」展(青木画廊・銀座)
個展(ギャラリーミリュウ・銀座)
PUNKT展(青木画廊・銀座) 以後毎年 - 2004
- 個展(JR大阪セルヴィスギャラリー)
個展(ギャラリー杉・秋田) - 2005
- 個展(池袋東武)
- 2006
- 個展(札幌三越)
三人展(ギャラリー杉・秋田)
「KAMOKU」(LABギャラリー・ニューヨーク) - 2008
- 個展(青木画廊・銀座) 2009 個展(ギャラリー杉・秋田)
- 2011
- 「Fantastic Realism Works of Japan」(heesuギャラリー・韓国)
- 2012
- 「グリム童話の女性たち」展(ギャラリーハウスMAYA・青山)
「秘密の表現」展(ギャラリーベルンアート・大阪) - 2018
- 二人展(福岡三越)
- 2020
- 個展(新宿伊勢丹)
<主な刊行物>
しらゆきひめ(パロル舎)
旅うさぎ(パロル舎)
日本美術家連盟会員