大築 勇吏仁Yurihito Otsuki
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大築 勇吏仁 プロフィール
埼玉県生まれ。早稲田高校時代の1975年、大岡信にデッサンや詩の助言を受ける。邦千谷に現代舞踊を、水藤五郎に錦琵琶を師事し、ピアノ、リコーダー演奏を通じてバロックやロマン派の音楽を研究。日本基督教大学神学科に学ぶが、疑問を感じ断念。元駐日米国大使エドウィン・O・ライスシャワーの知遇を得、’82年より同氏の推薦により、日本聾話学校教諭として、言語、視聴覚特殊教育にたずさわった。
’86年、スペインに渡り、マドリッド総合大学美術学部に学ぶ。以来、王室御領サン・ロレンゾ・デ・エル・エスコリアル市に在住し、活動を続ける。’90年より難波田龍起との親交を得、絵画上の鼓舞を受けた。’92年よりスペイン有数の国際的な現代美術画廊であった57画廊を代表する作家の一人として個展を重ねる。その仕事は現代スペインを代表する著名な美術評論家や文化人、画商、コレクター等から高い評価を受けている。
特に詩人・大岡信氏との親交から生まれた作品群は人間の内部に深く入り込んだ精神性の高い作品である。
【大岡信と大築勇吏仁の対談】
【個 展】
- 1988
- 兜屋画廊(東京), ギャラリーパリス(横浜), グランド・ギャラリー(大阪)
- 1990
- 紀伊国屋画廊(東京), ギャラリーパリス(横浜)
- 1991
- アロルフォ・アートスタジオ(マドリッド)
- 1992
- 57画廊(マドリッド)
- 1993
- サン・ロレンゾ・デ・エル・エスコリアル市文化会館(サン・ロレンゾ・デ・エル・エスコリアル) チェス世界選手権決定戦 記念会見サロンにて個展
- 1994
- 上田カルチャープロジェクツ・ギャラリーデコール(東京)
- 1995
- 57画廊 〜東洋の詩の華 , 大岡信の詩篇へ〜(マドリッド)
- 1998
- 上田カルチャープロジェクツ・ギャラリー上田(東京)
- 1999
- 57画廊 〜宇宙の器 , 道元〜(マドリッド)
- 2002
- 57画廊 〜風景〜 : 油彩とセラミック, 墨による展示(マドリッド)
- 2004
- サン・ロレンゾ・デ・エル・エスコリアル市議会文化部主催 「大築 勇吏仁回顧展 〜晩課〜 」(サン・ロレンゾ・デ・エル・エスコリアル) 芸術と自然アート・センター「ヨブ記についてのヴァリエーション原画展」(マドリッド)
- 2005
- マリーナ・ミランダ画廊 〜彼方の旅〜(マドリッド)
- 2006
- ラウイア書店 〜詩画集「家」原画展〜(マドリッド)
- 2007
- 王室御領サン・ロレンゾ・デ・エル・エスコリアル市主催 文化週間記念 〜大岡信へのオマージュ〜 大築 勇吏仁作品展(サン・ロレンゾ・デ・エル・エスコリアル)
【グループ展】
- 1991
- 国際アートフェア〜東京アート・エキスポ(東京)
- 1994
- 57画廊 , ロバート・インディアナ, ソル・ルウィット, アントンラマサレス等の作品と共に展示(マドリッド) 上田カルチャープロジェクツ・ギャラリーデコール(東京)
- 1997
- 57画廊 , デビット・ホックニー, フェラン・ガルシア・セビージャ等の作品と共に展示(マドリッド)
- 1998
- 57画廊 , アーシル・ゴーキー, アラン・マッコルム等の作品と共に展示(マドリッド)
- 2002
- 国際コンテンポラリー・アートサロン 〜エディション・マドリッド〜 にアンヘレス・マルコス, マヌエル・ビラリーニョと共に57画廊より出展(鉱山王宮)
- 2003
- 国際アートフェア 〜アルコ〜 に57画廊より出品(マドリッド)
- 2004
- ’05 国際芸術祭アルテ・ナーバスに招待出品(アビラ) アセール・アルテ・アートセンター オープニング記念展(オビエド市)
- 2005
- アルテ・ナーバスの作家展(ビジャ・ビシオサ・デ・オドン市)
- 2006
- 詩人の眼・大岡信コレクション展(朝日新聞社,各美術館主催)東京,静岡,福岡,栃木(’07)巡回
- 2008
- アルテ・ナーバス現代美術展 ─ 聖ドミンゴ・聖パブロ修道院 , アビラ銀行芸術センター(アビラ)
【その他】
- 1979
- 師の邦千谷と共に東京都美術館にて舞踊「影」を発表
- 1993
- スペイン・テレマドリッドテレビ局が「ルネッサンス的な画家・大築 勇吏仁」として展の取材, 放映をする
大岡信のエッセイ「ユリヒト・オオツキのこと」が別冊文藝春秋に春号に掲載され, 同文が補筆されて’95年小学館刊行エッセイ集「光の受胎」におさめられる - 1995
- スペイン語訳「大岡信詩集」をマドリッド, トレモサ出版社より, 大江健三郎の序文を得て出版 大岡信によるエッセイ「フォルムと色彩を越えて─大築 勇吏仁の絵画」57画廊カタログ(マドリッド)
- 1998
- エッセイスト, 哲学者 ルイス・ジェラ, 文化人類学者 ファン・カルロス・ヒメノらと文芸・思想雑誌
「エクシリオス」創刊。創刊号に「大築 勇吏仁の絵画」を特集, 以後同誌にて大岡信の詩や, 泉鏡花「龍潭譚」スペイン語初訳, 道元「山水経」の部分訳等を発表。 - 1999
- カルティエ(Cartier)の依頼により, 新店舗(マルベージャ市)オープニング特別招待状のための水彩画を制作
- 2000
- 同年よりマヌエル・ビオラ絵画賞の審査員をつとめる サン・ロレンゾ市の依頼により夏期特別講習「書」の講師をつとめる バルデモリージョ市より, スペインの作家達と日本の文化の交流展の企画を依頼され 「日本の露」と題して日本大使館の協力を得て開催, 書と陶芸を発表する
- 2002
- マドリッド国立陶芸学校の依頼により「創造の時」と題して2回に分けて講演
- 2004
- ルイス・ジェラのエッセイに絵画的コラボレーションを行った「ヨブ記についてのヴァリエーション」をエクシリオス叢書より刊行。芸術と自然アート・センター(マドリッド)にて刊行記念会
- 2006
- 詩人ラウル・モラレスとの大型判詩画集「家」をラウイア出版より刊行。美術評論家フランシスコ・カルピオ, 文芸評論家オルビド・ガルシアの出席を得て, サン・ロレンゾ・デ・エル・エスコリアル市文化会館にて出版記念会
- 2007
- “〜大岡信へのオマージュ〜 大築 勇吏仁作品展”(王室御領サン・ロレンゾ・デ・エル・エスコリアル市主催)には大岡氏の初版本, 書等も展示。公開記念会には, 大岡信夫妻の出席を得て, 大岡信による詩の朗読、大築 勇吏仁、哲学者ルイス・ジェラ, 市長助役文化顧問ホセ・アントニオ・バラによる講演と,メゾソプラノ手嶋眞佐子,ピアノ・アンヘル・レカスによる小コンサートが開かれる。記念事業として、同市との共同出版により, スペイン語訳カタログ詩画集の出版と, 大築 勇吏仁のオリジナルリトグラフに大岡信の原詩とスペイン語訳を附した詩画集「咒」(37部限定)が記念刊行される
※スペイン国内での展評等は, これまでスペインを代表する各新聞(ABC紙, エル・バイス紙, ラ・ラソン紙等)の文化欄, 雑誌等に多数取り上げられ, 執筆陣もそれぞれ現代スペインを代表する美術批評の第一人者達に評されている。